4月3日
結婚しました。
結婚しました。
離婚しました。
仕事(研究)のことばかり考えていると飽きます。これは僕がとても移り気なことの証左でしょう。たまには日記?らしく,最近考えていることを記してみたい。ここで深く議論するつもりはないので,箇条書きで。
多事雑感。
環境汚染とか被曝の影響とかを僕自身がまったく気にしないのは,僕であるとか人類であるとか地球であるとかそういった全てのものを,宇宙の過程に過ぎないと考えているからだろう。
政策的にどっちがいいかとかどうすべきかとか,ある種の正しさを公理系として課した場合の演繹として話をするのもできるけれど。というか大抵のことはそういう公理系を仮定しないと意見にならないので意見を表明する場合には公理系の仮定が必須。
りゅーくん (@ryu1023)がfacebookになぜ生物の遺伝子は解を見つけ出せないのか?意外だ。。
という疑問を書いていた。この疑問は僕自身ずっと持ってたもので,まあ大学でいろんな学問を学んで回答にたどりついた。生物学,とりわけ遺伝学と,統計物理学を学んだ人は,この疑問に対して似たような回答を出すんじゃないかなぁ,といつも思っている。
解といったとき,それは基本的に static なものを仮定している。例えば方程式の解はそう。時間発展を考えて微分方程式の解を考えればそれは dynamical なものになる。いわゆる \(f(t)\) ですな。で,りゅーくんが「解が無い」と思ってしまったのは暗にstatic な解を仮定していたから。ある static な解 \(x=\) を考えるということは,時間発展を考慮すると \(\bib xt=0\) となるようないわゆる固定点,いわば「未来固定点」が存在するかどうかを示すことになるのだろうけれど,(あ,じゃあついでに生命だというならDNAの配列の集合 \(\Sigma\) を仮定して,そのKleene閉包 \(\Sigma^*\) の真部分集合である生命体DNA集合 \(L\) を考えて, \(x\in L\subset\Sigma^*\) としましょうか。)そのような点は事実上存在し得ない。つまり生命のstaticな解は存在しない。
理由は簡単で,環境があるから。つまり \(x\) の時間発展 \(\bib xt\) は当然ながら \(x\) だけの関数ではなく,環境 \(E(t)\) の関数だから。つまり \(x\) が解生命であるとすると, \(\bib xt(x,E(t))=0\) を満たす必要があるから。ここで全微分を偏微分にしたりする操作をとるとその難しさがわかるっしょ。
いや,もちろん可能性はある。解生命の定義をもうすこし広くすれば良いのだ。つまり未来固定点たる解生命体 \(x\in L\subset\Sigma^*\) を探すのではなく,生命体の概念を種に拡張して「解生命種」 \(s\subset L\subset\Sigma^*\) を探そうとして, \(s\) が環境のもとどのような生殖活動をしても同じく \(s\) に戻ればよいのだ。突然変異はいわゆる致死変異となって速やかに死ねばいい。そうして地球が,あるいはある島が解生命種で満たされたら,それは解生命種と言って良いだろう。さらに他のいかなる種 \(s'\) があっても,その交配による子孫が \(s\) に入ってくれればなおうれしい。このとき解生命種はdinamicな解である。
ここで3つ注意がある。まず第1に,その点はentropyが高すぎるかもしれない。すなわち実現する可能性が非常に稀すぎて,宇宙が滅びるまでに生起しえないかもしれない。そうすると,やはり交配演算で得られる集合が解生命種に入っていなければならないという条件 \(s'\cdot s\subset s\) が不可欠になるだろう。第2の注意は, \(s=L\) が自明な解生命種となるということだ。何を以て「種」と呼ぶかの議論をしなければならない。いや,それ以前に実は「何が生命か」という問題を解決していない。これはまぁ自己複製可能,とかいう例の条件を援用しよう。すると \(L\) で十分か。第3に, \(s\) が達成できたとしたとき,そこに \(s\) にとって致命的な環境の変化が起きた場合,どうなるのか,ということになる。全滅するのであれば,それは解生命種ではなかったということになる。いわゆる進化の最終段階は死
というやつである。解生命種は死そのものだったのだ。じゃあ \(s\) は環境に適応(すなわち進化)して,その環境変化を克服したとしよう。そのとき,それは同一の種と言えるのか?もちろん言えないので,解生命種ではなかったことになる。結局, \(s\) が解生命種であるためには,致死的環境変化が起きない,という条件が必要となる。どんな生物と交配しても致死あるいは自分の種を生み,いかなる環境変化にも適応し,どんな突然変異でも致死あるいは同種となるような解生命種は存在するのか。
理論的には可能だ。少なくとも,地球上という条件を考えている限り。でも,地球上でそれをやるのはちょっと制限時間が足りない気がする。
話を宇宙に持っていくと一気に飛躍する。つまり解生命種は big rip をも生き延びなければならないのだ。さすがにそれは無理であろう。その場合,解生命種という概念を捨てて,解生命宇宙にしてやればいい。つまり宇宙それ自体が解であるとする。
僕は,「解」の可能性として「この宇宙そのものが解である」という可能性を推す。
そうしてこの宇宙自体が1つの生命体である,解である,と考えると……。さすがにこれだとトンデモっぽいので,もう少し下げて,この宇宙の過程自体が懐疑主義すなわち dubitandum de omnibus の最基盤である,と考えることはそれなりによい。つまり我々は宇宙という omnibus の時間発展を為すごく一部の箱船である,宇宙という分子運動の総体の中でDNAを骨組みとして為された分子運動の一部である,という考えはそれなりに受け入れられるものだと思う。そしてその総体としての分子運動の中に自分の生きる意味とか将来の夢とか望みとかいったものを全部あずけてしまうと,結局「現在」こそが全てなのだというところに帰着する。現在とは何かというと,自分の意識,あるいは自分の記憶である。だから恋愛の対象は恋人じゃなくて,恋人との幸せな現在,でもなくて,恋人との幸せな現在を過ごしたという記憶,つまり過去の出来事の記憶であることになる。
僕は将来のことを考えすぎて鬱病になったことがあるけれども,そのことから得た教訓は,未来を考えると死ぬ,ということだ。大事なことなので強調しとこう。未来を考えると死ぬ。ついでにもう1つ。通勤電車に乗ると死ぬ。
当たり前で,未来には死ぬのだから,宇宙自体が死ぬのだから,未来を考えると必ず死ぬ。ちなみに通勤電車に乗ると死ぬ,というのは宇宙的真理である。
その平和に浸っていたいから,僕は絶対に子供を作りたくないのだ。扶養義務という,人類が僕を犠牲にすることによってその社会を平和にするために作り出した余計な枷が生まれてしまう。
Comments
Yの人 2012/04/06(Fri) 22:40:21
ちょっと!わたしも結婚と離婚経験したかった…
lakililac 2012/04/14(Sat) 21:08:58
もう1セット!
みしょ 2012/04/14(Sat) 23:42:57
再婚禁止期間なので。。。。
Yの人 2012/04/21(Sat) 14:38:08
あんた男やん…